アトンとは、古代エジプトの神で太陽円盤を意味すると共に、太陽神としてラー神と同一視されたものです。
上の図は、紀元前14世紀の古代エジプトのアーケナートン王(左)と妻のネフェルトイテイ女王とが、3人の娘達とアトン神の光を受けているレリーフの図です。
アトンを讃える歌は、アーケナートン王の霊廟から石碑として発見されており世界での自然の形成とそこでのアトンの役割を歌っています。その歌は、昇る太陽に始まりそれによって死人のように眠っていた男は目覚め、手を上げて神を讃え。鳥は飛び魚は踊り木々は花をつけて全ての動きが始まったとしています。
アトンは又、女の胎内には子を、男には精を与え、全ての命を造りたまうたと記されています。そしてアトンは人類それぞれの種族とその生き方と皮膚の色を分別して与え、それぞれに必要なものを与えたと記されています。
アトンは時に依り、又それらが見られる場所によって多くの姿に変わりますが、アトン自体は変わらぬ存在です。